僕の机のスミの恋人
しばらくすると、なんの前触れもなく扉が開いた。当然入ってきたのはとっきゃんである。
そしてもうひとり教室に入ってきた。
恐らく転校生だろう。が、興味がないのでそっぽを向いてグラウンドで汗を流しながら体育をしている女子でも見ていることにした。
眼福、眼福。
「えー、見てわかるように転校生だ」
担任とは思えないアバウトな説明だ。
「はじめまして〜、んーっと…………なんだっけ?」
声の感じから女の子みたいだ。どこかできいた感じだったので横目で『転校生』に焦点を合わせてみる。
同時に「名前よ」っと、とっきゃんが転校生に囁いていた。
「あっ、そっか! ボクの名前は、桜井実(さくらいみのり)だよ〜」
俺は固まった。
はたから見れば『考える人』のようなポーズで……
教師のみ許された壇上に一人の小さな『ツインテール』が、たっていた。
そう、登校時についていた、あの『ツインテール』である。
「憑いてきたです……」
吉井花の呟きは無視しよう。それよりも、さっきなんていった?
――桜…井………みのり!?
俺と同じ苗字。そしてそこに『実』………きいたことがある。
脳内Goo●leで検索。
検索……
検索………
検索………………
――――1件該当。