僕の机のスミの恋人
――――P P PPPPPPPPP…………。
毎日俺を夢の中から連れ出してくれる‘彼’は、寸分の狂いもなく時を刻み、ひたすら主人の目覚めを待つ……
細めた目と寄せた眉で睨みつけて、‘彼’の頭を叩き仕事の終わりを告げてやる。
むくっ……
普通の高校生なら飛び起きて焦りながら学校の支度をする時間だが、悠長に伸びをしてぼぉーっとする俺はある意味大物かもしれない。
「いくか……」
起き上がろうと重い腰を上げようとした時、目覚まし時計以外に俺を待っている奴がいた。
「GoodMorning! お兄ちゃん」
「…………」
「……まだ寝る?」
「…………」
なぜ実が俺の布団にいるのだ? 俺は寝ぼけているのだろうか。
昨日キスしちまったせいで、寝起きに幻覚をみているのか。
――ふにゅ
「痛いお、おにーひゃん」
「…………」
ほっぺをつまんでみたが、どうやら本物らしい。
なんでここにいる?
「昨日お泊りすることになったの忘れた?」
「問題はそこじゃない」
なぜ同じ布団で、俺に張り付いているのかというところだ。
早朝の男子には女の子にはわからない恥ずかしい生理的現象がイロイロ起こるんのだ。
現にいまだって……
「なにモゾモゾしてるの?」
「こら、動くな!」
「white? なに?」
―――これは一種の拷問に違いない。ジョニー狩りとかに違いない。
身体的肉体的苦痛を与えるうえに、それを回避することもできないとわ……
「ギブ………………」