僕の机のスミの恋人

レインデイズ・イブ



この世にはわからない事がたくさんある。かの有名なぬ〜〇〜先生ものべている。

しかし、理解の範疇をこえる現実を目の前にした時の人間とはいかに滑稽なものか。

悪魔の甘い罠か天使の厳しい試練か、それとも夢なのか。

‘その’怪奇現象ともいえる光景に、太田こと変態のちにキロネックスはこう言った。


「あんびり〜ばぼー!!…………………ぶへっ!?」


とりあえず夢ではないようだ。


「いちいち殴らなくてもいいでしょ!」

「いや、ツッコミが甘い」

「じゃあこれを どうつっこめと?」


怪奇現象は俺の机の上に広がっていた。その謎の光景にクラス一同口を開けほうけている。

実と登校して、珍しく遅刻せず来たと思えばこれだ。


「これは、誕生日ケーキっすか?」

「俺にきくな」


そこには、結婚式とかで見るスケールの誕生日ケーキらしきものが、天井ギリギリの高さまで伸びていた。

「HAPPY BIRTHDAY」とかかれたプレートで間違いなく誕生日のものだと理解できよう。


「ゆうちゃんって今日誕生日だったけ?」

「そんなわけない」

「じゃあなんでゆうの机にのってんっすか?」

「黙れ植物プランクトン」

「えらくサイズダウンしたね…………………」



太田は無視しよう。まず凡人には理解しがたいサイズの誕生日ケーキ(?)を目の前にして、第一の疑問が誰の誕生日かだ。

そして、なぜ俺の机の上にあるのか……………





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