僕の机のスミの恋人

その後、先に俺の家があるので家の前でしばらくだべり解散した。



10:27.......



メシと風呂を終わらせて、ベッドで転がる。
和みますな……


すると突然、俺の好きなロックバンドの曲のサビが流れ出した。


――――メールだ。




from 桜川 歩
Sub 無題
>ゆうちゃん今暇かな? どうせベッドで寝転んでるんでしょ?

あの……
○○公園に来てもらえるかな?





――――図星だったせいで、周りをキョロキョロする。もちろん歩がみてるわけじゃないのは誰にでもわかるだろう。

古いつきあいだから、俺の生活リズムをしってて当然だ。


問題はそこじゃない、なぜ今俺を呼び出したのか?


なんて気にしながら、ちゃっかり洋服に着替えて、行く気まんまんな俺がいた。

「なんで舞い上がってんだ、ハズいな………歩だぞ?期待すんなよ」


まぁ、鏡を本気で覗き込んでる奴が期待してないとかウソだよな。


「まぁ、色気づいちゃって」


後ろからの声は母さんの声だった。


「こんな時間にお出かけ? 不良ね。心配かけないうちに帰ってきてね」

「うん……」


うちの母さんは、全てを見渡したような意味深な笑顔で俺を送り出した。


「あの人は、よくわからん」


町内のママさん情報網は怖いので、急ぎ足で向かうことにした。


「あ……メール返し忘れてた」


舞い上がりすぎだよ、落ち着けって。普通に返信だな……よし。



To 桜川 歩
Sob Re:
>了解。
すぐむかうわ!



……で、○○公園ってどこだっけ?


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