上司に恋しちゃいました
CDジャケットのようによく撮れた鬼の王子の横顔を、もったいないと思う気持ちと戦いながら消去しようとすると、鬼の王子に腕をつかまれ、横に立たされた。
「でも、ふたりで写るのは大歓迎だ」
鬼の王子はにこやかに顔をほころばせると、腕を伸ばしてふたりの顔が写るように顔を近付けた。
「ふたりで写ってもいいんですか?」
「当たり前だろ?」
遠慮しているあたしに、鬼の王子は当然のように微笑んだ。
もし、写真を奥さんに見られたら……。
喉まで出かかった言葉を飲み込んだ。
今日は、そのことは考えないようにしようって決めたんだ。
あたしは鬼の王子の肩に頭を寄せた。
撮った写真を液晶画面に表示させると、そこには幸せそうに微笑むふたりが写っていった。
「でも、ふたりで写るのは大歓迎だ」
鬼の王子はにこやかに顔をほころばせると、腕を伸ばしてふたりの顔が写るように顔を近付けた。
「ふたりで写ってもいいんですか?」
「当たり前だろ?」
遠慮しているあたしに、鬼の王子は当然のように微笑んだ。
もし、写真を奥さんに見られたら……。
喉まで出かかった言葉を飲み込んだ。
今日は、そのことは考えないようにしようって決めたんだ。
あたしは鬼の王子の肩に頭を寄せた。
撮った写真を液晶画面に表示させると、そこには幸せそうに微笑むふたりが写っていった。