上司に恋しちゃいました
そして今。


……大凶の呪いだ。そうに違いない。


あたしはさんざん鬼の王子に怒られて、身体を震わせながら、羽織っている毛布を身体にきつく巻きつけて反省中。


今回は鬼の王子は笑うことなく、心からの心配を顔に滲ませていた。


自分の不注意でこんなことになるなんて。転んで池に落ちてしまったことより、体調を崩して鬼の王子を心配させてしまったことに凹んだ。


せっかく楽しく過ごしていたのに。


これじゃ全部が台なしだ。


このにっくき大凶め……。


おみくじが悪いわけでもないのに、心の中で罵倒(ばとう)して、八つ当たりしていた。


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