上司に恋しちゃいました
「終わったんですか!?」


「うん」


「すみません! 今電源切るんでちょっと待っててください」


「いいよ、慌てなくて」


鬼の王子は、慌てて帰り支度をするあたしを優しげな微笑みで包み込んだ。


なんだかドキドキしてしまう。


鬼の王子の部屋に二人でいる時とは違う緊張感。


ここが会社だからだろうか?


パソコンの電源を切って、慌てて書類をバッグに詰め込んでいると、鬼の王子が後ろからあたしの腰に手をまわして優しく抱きしめてきた。


「か…課長……?」

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