上司に恋しちゃいました
自分らしさ
* *  *

次の日、あたしは緊張しながら出社した。


足が鉛のように重い。


『なんとかします』と言ったはいいけれど、宮沢さんが皆に言い触らしていたらもう収拾はつかない。


あたしは早期に辞めることになるだろう。


皆の顔色を気にしながら挨拶をするが、いつも通り。


どうやらまだ伝わってはいないようだ。


廊下を歩いていると、角から宮沢さんが現れてぶつかりそうになった。


一瞬気まずい雰囲気。


「お、おはよう」


「……おはようございマス」


宮沢さんはあたしと目を合わそうとせず、そそくさと立ち去ろうとした。
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