上司に恋しちゃいました
すると島田君は、良かったですねと笑った。


その笑い声が妙に切なくて。


あたしは一緒に笑えなかった。


そんなあたしに気付いたのか、島田君は、「俺最近、会社の野球チームに入ったんっすよ」と明るく話題を変えた。



「そうなんだ、だから少し黒くなったんだ」


「やっぱ分かりますか? 野球はいいっすね! 楽しいっす」


バットを振るフォームを見せて、屈託なく笑う姿に、あたしもつられて笑う。


島田君の笑顔は、周りを幸せにしてくれる。


そんな素敵な才能を持った人なんだ。
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