上司に恋しちゃいました
「俺が直接日程確認するからさ、美月の実家の電話番号教えてよ」


「いいです! あたしがしますから!」


「声だけでも聞きたいからさ。いいだろ?」


……ああ、もう隠しきれない。


あたしは重い口を開いた。


「実は……まだ両親には伝えてないんです」


「はあ!?」


鬼の王子の顔色が変わる。あたしは下を向いて、ぎゅっと両手を組んだ。

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