上司に恋しちゃいました
――昼休み


あたしはいつも、一人で外に昼食を食べに出掛けていた。


社員のほとんどは社員食堂で昼食を取っているらしいけど、あたしはあの空間が苦手だった。



一人で食べていると、周りからチラチラ見られる視線が迷惑だし、気を利かせてくれてるのか分からないけれど、上司が相席してきて、世間話に延々つき合わなければならない


昼休みくらい休みたい。


そしてあたしは逃げるように外へ出るのだ。


今日もいつものように会社を出ようとすると……


「深川さん、最後くらい私達と一緒にご飯食べましょうよ」


女の子数人が不敵な笑みを浮かべて出口を塞いでいた。


……なんとなく嫌な予感がした。
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