上司に恋しちゃいました
誘われるがままに社員食堂に行くとガヤガヤと賑わっていた。


「そんな不安そうな顔しなくても大丈夫よ。こんな所でイジメたりなんかしないから」

「まさか、そんなこと思ってないですよ」


顔が引きつる。


「ここにしましょうか」


コトンと小さな音を立てて、リーダー格の相原さんは長テーブルの端に食事を置いた。


相原さん(独身)は会社の中でも年長者で、いわゆるお局さん。


歳のわりには綺麗で細いのだけれど、細長い目のせいか近寄りがたい。


歳のわりには……っていったけれど、誰も確実な年齢を知らない。


恐らく、40手前か、それ以上か……真相は誰も聞けない。


先に同じテーブルで食事をしていた宮沢さんグループは、相原さんグループの中にあたしが入っているのを見て、目を丸くして驚いていた。


無理もないよね。


こんな状況、あたしが一番驚いているもの。
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