上司に恋しちゃいました
それからは、寝不足だということを忘れるようにがむしゃらに働いた。



いつも以上にキビキビ働くものだから、同僚達からは「今日は気合入ってますね」と驚かれた。



動揺しているなんて思われたくない。



鬼の王子を意識しているなんて悟られたくない。



そんな思いでいっぱいだった。



仕事もプライベートも両立できる大人の女だと思ってほしかった。



あなたとの関係なんて、一夜の楽しみにしか過ぎないのよと行動で示したかった。



あんな奴……!



あんな奴……!



あんな奴……



思えば思う程、目で追いかけている自分がいた。
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