夏空
「歩ー!!」
大きく手を振って近づいてくる二人。
「里香ちゃん、葵ちゃん!」
なんだかんだで、仲良くしてます…私。
「だ・か・ら!!
呼び捨てじゃなきゃ殴るよ?」
目だけが本気の里香ちゃん。……じゃなくて里香。
「あ、ごめんねー…」
胡散臭い私の笑顔。
引きつった口元。
怖い。二人が怖い。
ちょうど、唯ちゃんが近づいて来た。
一応まだ、唯ちゃんと二人は仲良くて、私と唯ちゃんたちは仲が悪いことになっている。
「あっ、唯!!」
信じられないほど冷めた目で三人は私を見ながらはなしだした。
「どうしたの?」
「あの子がさー…
唯の制服持ってたから」