夏空




私は返事もせずにふらふらと覚束ない足取りで家路についた。


「……………」


視界はぼやける。

涙がこぼれる。


―――ゴンッ


「痛い……よ」


電柱に打ったおでこを手のひらで押さえる。

その瞬間、涙の量が一気に増えた。


辛い辛い
辛い辛い……







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