夏空
私は今日のことで
康助のことを好きになったのかもしれない……
「うぁぁぁぁぁぁああ !!!」
思わず頭を抱えて叫ぶ。
丁度近くにいた生徒会会計の平川隼人(ひらかわ.はやと)が声をかけてきた。
「先輩っ?!」
平川くんは男子と言うより
男の子って感じの子だ。
むしろ女の子のが合うかも..
「急にどうしたんですか?!」
上目遣いで私の目をみてくる。悩殺寸前。
「いや、ちょっとね。
考えがまとまんなくて..」
意味深な理由。
自分でそう思う。
実際の理由は超単純なのに。
康助のことが好きだと言う自分が信じられなくて――