君の瞳‐ヒトミノオク‐
「嫁の貰い手なくなるぞー」
「浩司に言われたくないんだけど」
彼女だって出来ないくせしてさぁ…。
やっぱ性格がぼやーっとしすぎなんだよ。
女に対して弱々しいし。
男は強くないと!
そりゃもう優介のように…!
優介は男の中の男だからね!
「浩司“お兄ちゃん”!!
俺はいーの。まず礼央はぁ…」
「浩司は女々しい。
優介を見習え!」
「浩司“お兄ちゃん”!!
俺は認めないからな!?」
「別に認めてもらう必要ないし」
優介は世界で1番イイ男なんだから!
顔もカッコいいしー、背も高いしー、男らしい(?)し!
ちょっとクールだけどそこがいい!
もうめろんめろんだしっ。
「俺は礼央には優しい感じの奴が…」
「優介も優しいですぅー」
何てったって“優”介だから!
「でもなー」
「もううっさい!
これ以上何か言ってくるんなら母さんに言うからね!」
「……」
黙る浩司。
さっすが母さん…名前使っただけなのにすげぇ威力。
まあうちで母さんに敵う奴はいないからなぁ…。