君の瞳‐ヒトミノオク‐



「いい気になりやがって…人殺しが学校来てんじゃねーよ!」

「すっげぇ残念だけど死んでないじゃん」


 あ、つい本音が。

 こんなこと言ったらまた優介に怒られるかもー。

 まあ気にしないけどさー。


「な…っ、てめぇ…!」

「…どうしたんだ、お前ら」

「別に何でもー?
 せんせーおはよー」

「敬語くらい話せるようになれよー」


 いつの間にか入ってきたせんせーと喋る。

 なんてゆーか…影薄いよねぇ。

 あたしの前に立っていた男は舌打ちをしてどっかに行った。

 ハッ、よっわー。


「樫崎、その机どうした?」

「妖精の仕業ですかねぇ…」

「おいおい…お前ら、高校生にもなっていじめなんかすんなよ。
 みっともないぞ」


 そーだそーだ、みっともないぞー。

 それに机って学校のだし。

 ぶっちゃけ何とも思わないしー?

 むしろ机無くしてくれたほうが堂々とサボれていいんだけどなー。










 少しずつ 罠を張って

 少しずつ 底へ落としていく。

 堕ちていくのはどっち?

 あたしじゃない…お前らだよ。










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