君の瞳‐ヒトミノオク‐



「うし、準備完了ーっ」

「ほんとにそれだけだし…、まあいいけどさ。
 お母さんにお金もらったからお昼食べてこよ?」

「ん、了解」


 お昼は何にしようかなぁ…。

 …近くにあるとこでいっか。

 そんなわけでショッピングモールに来た。

 雑貨店とか服屋とかあって結構気に入ってる。

 乙音と来るの久しぶりだなぁー。

 最近練習とかで忙しかったし。


「あ、雑貨見ていい?」

「うん、もっちろん」


 雑貨屋に入る。

 ここはあたしたちのお気に入りの店。

 部屋の雑貨もほとんどここで買ったやつだし。

 シンプルだけど可愛いっていうのかな。

 とにかくあたし好み。


「お姉、見て。これよくない?」

「おーいいじゃん」


 黒猫の小物入れは陶器で可愛い。

 この黒猫、乙音に似てるかも…はは。


「この黒猫、お姉に似てる」

「はあ?あたし?乙音でしょ」


 黒猫だし、乙音は黒髪だし。

 あたしもろ茶髪なんですけど。


「この生意気そうな目、お姉にそっくりじゃん」

「しばくぞこら」



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