君の瞳‐ヒトミノオク‐
「お姉、何探してんの?」
「んー誕プレ」
「へえ、恭平さんの?」
「は、何でさ?」
あたしが探してんのは優介の誕プレだっつーの。
いやあ、あたし恋する女だからな。
何にするか考えるだけで口がにやけるわ。
だから恭平は全く関係ない。
「え?だって恭平さん、もうすぐ誕生日じゃないの?」
「さあ…知らない」
誕生日とか聞いたことないし。
てか興味すらないし。
「…お姉と恭平さんって、友だちだよね…?」
「さあー知ーらない。
それより他の人って!
何がいいんだろ!?」
「…いいのないんなら作ればいいじゃん。
お菓子なら教えるけど」
お菓子…お菓子…。
…優介、甘いの好きじゃないんだっけ?
甘くないの教えてもらおう!
「甘くないのよろしくー」
「ん、材料はあとでいい?」
「おーつか服見るんでしょ?行くよ」
クッキーとかならあたしでも作れるかも?
こねて焼くだけじゃん?
まあ不器用でも出来る、だろう。
それからフードコートに行ってパスタ屋に入った。