君の瞳‐ヒトミノオク‐



 自分作ってどうなんの?

 わがままだろうがなんだろうが

 これがありのままのあたしなんだ










「ふあーー……ぁ」

「礼央、眠そうだね?
 朝練疲れたの?」

「んー…いや、勉強と同じくらい疲れることしてね」

「え、礼央勉強大っ嫌いなのに…」


 ……まさかあんなにお菓子作りが面倒だとは思わなかった。

 乙音はよくケーキとか作ってたし。

 何で粉2回も振るわなきゃいけないわけ?

 粉って何でそば粉じゃいけないわけ?

 あと形整えたり…。

 綺麗に丸になんかならないし。

 型使っても伸びるし。


「…やっぱあたしがお菓子作りとか、合わないよなぁ」

「ええ!?礼央がお菓子作り!?
 むりむり、去年オーブン爆発させたんだよ!?」

「爆発!?樫崎、あんた何したの」


 隣の隣で着替えていた部長も話に入ってきた。

 爆発…あーあれは…うん。


「わかんないんですけど、なんかオーブン入れたら爆発したんですよー」


 あのときは亜依那はテンパって恭平はフリーズして孝平に怒られたっけ。



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