王子様orお姫様 ~お姫様の正体は王子様!?~
 それから姫野は安心してなのか泣き疲れ
てなのか分からないが俺に抱きついたまま
眠ってしまった。

 このまま寝るなよ。

 俺はそう思いながらも姫野をおんぶして
寮へと足を進めた。

「軽いな・・・」

 姫野の体を抱きしめたら骨が折れんじゃ
ねーのか。

 そのくらい軽かった。



 俺は姫野の温もりを感じながら寮に着い
た。

 〝ガチャ〟

「ちょっと光どこ行って・・・どうした
の?」

 美里は姫野をおんぶしている俺に驚いて
いる。

「泣き疲れたみたいだ」

「泣き疲れたってどういうこと!?」

 そう聞かれて俺はさっきあったことを話
すべきか考えた。

 一応言っとくか・・・。

 俺は言うことを決めベットに姫野を寝か
せ美里に話した。

「なるほど・・・」

 美里はそう言うと俺を見てにやにやし始
めた。

「なんだよ」

「やっと気づいたんだね光」

 そう言って美里は俺の背中をバシッと叩
いた。

「いってーな!」

 


< 123 / 205 >

この作品をシェア

pagetop