王子様orお姫様 ~お姫様の正体は王子様!?~
「やっば・・・」

 前も姫野のおでこにキスして今回も・
・・。

 俺最低だな。

 でもしょうがない好きなんだから。

 そう思いながら俺は姫野の顔を見続け
た。

 駄目だ。

 このまま見続けたらまたキスしたくな
る。

 頭の中ではキスするなと言っている天
使とキスしろって言ってる悪魔が戦闘
中。

 戦いの末、勝ってしまったのは悪魔だ
った。

 そして俺はゆっくり姫野の小さな唇に
キスをしようとした。

 でも・・・、

「光君・・・?」

 あと数ミリのところで姫野が起きてし
まった。

 あと少しのところで・・・。

 いや、今はそんなこと考えてる場合じ
ゃねぇだろ。

「今なにしようとしてたの・・・?」

 姫野は俺が何かしようとしてたことに
気づいてしまった。

 だからつい。

「わりぃ」

 謝ってしまった。

「謝るってことは悪いこと?」

 どうやらキスしようとしてたことには
気づいてないらしい。

 とりあえず一安心だな。
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