王子様orお姫様 ~お姫様の正体は王子様!?~
「それで、みやびちゃんはあたしに協力し
てくれるの?」

「協力は・・・」

 あたしだって光君が好きだもん出来るわ
けない。

「ごめん、協力できないや・・・」

 あたしがそう言うと梓ちゃんはうつむい
た。

「そっか・・・駄目か・・・」

「ごめんね梓ちゃん」

 あたしが梓ちゃんにそう言うと後ろから
「姫野さん」とあたしを呼ぶ声がした。

 もちろんその声は光君。

「光ちゃん部活行ってたの?」

「はい、それで寮に戻ったら美里にみやび
探しに行けって言われましたので探しに来
たんです」

 なるほど、でも光君タイミング悪いよ。

 そう思ってると梓ちゃんが顔を上げ光君
を見た。

 そしてその瞬間今までとは間逆の行動に
あたしはビックリした。

「光く~ん」

 なんとあのおっとり系梓ちゃんが甘った
るい声で光君の名前を呼んで抱きつこうと
した。

 でもそれを光君が阻止した。
< 167 / 205 >

この作品をシェア

pagetop