王子様orお姫様 ~お姫様の正体は王子様!?~

ドキドキの後夜祭

《みやびサイド》
 ピンポンパンポーン

「後10分で後夜祭にうつりまーす」

 時計を見るともう4時50分だった。

「もうそんな時間か~早いね」

「そうだな」

 少し沈黙が続く。
 
 沈黙を破ったのは光君だった。

「それじゃー行くか」

 そう言って光君は立った。

「そうだね」

 そしてあたしも立った。

「ねぇ光君」

 あたしは歩きながら光君に話かけた。

「何?」

「何で光君は絶対美里のことを好きになら
ないの?」

 あたしがそう言うと光君は前に向けてい
た顔をあたしに向けた。

 その時あたしに向けた光君の目に吸い込
まれそうになった。

「何でだかは分かんねぇ、ただなんとなく
そう思っただけだ」

「そっか・・・」

 美里は光君のことが好き・・・。

 そう分かっていてもあたしは光君の言葉
に喜びを感じてしまった。
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