王子様orお姫様 ~お姫様の正体は王子様!?~
「だって顔赤くなってて可愛かったんだ
もん」

「俺の顔が赤く?」

「うん」

「・・・・」

 光君・・・・?

「どうしたの?」

「ないな」

「え?」

 何がないの?

「ああ、なんでもない」

 絶対なんでもなくないでしょ!

「それじゃー行くか?」

「どこに?」

「後夜祭に決まってんだろ」

 忘れてた・・・。

「忘れてただろ」

「うん」

「行くぞ」

 そう言って光君はあたしの手を握って
歩き始めた。

 〝ドキッドキッ〟

 手から光君の体温が伝わってくる。

 あたしの視界に時計が入りあたしは気
づいた。

「光君」

「なに?」

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