王子様orお姫様 ~お姫様の正体は王子様!?~
 しっかりしてそうだな。これなら安心だ
な。

「私は星光です。弓道部に入るのでよろし
くお願いします」

 弓道部に入って俺のすごさを見せ付けて
やる。

「君が星光なのか?」

 なんでこいつこんなに驚いているんだ?

「そうですけど?」

「ちょっとこっち来て」

 そう言われると俺は部長に人影がない所に
連れていかれた。

「涼風先輩、急にどうしたんですか?」

 用があるなら早くしろ。

「もういちど確認するけど星光なの?」

「はい」

 何度も言わせるなよ。

「君が理事長の息子さん?」

「はい」

 なんで俺が母さん(理事長)の息子だっ
て知ってんだ?ん?息子?

「あのー今なんて言いましたか?」

 知ってる筈がない。だってこの学校で知
ってるやつは美里と母さんしかいない。

「だから、理事長の息子さんでしょ?」

「なんで知ってんの?」

 そうだよなんで知ってんだよ。

「やっぱりそうなんだね。という事は君は
男だよね」

「そうだけど?つうか俺の質問に答えろよ」

「一応私は先輩なんだけど。まぁーいっか、
それじゃー知ってる理由を説明しようか」

 俺は何故か緊張した。

「私、理事長とは結構仲が良いんだよね」

「母さんと?」

「うん、弓道つながりでね」

 なるほどそういう事か。実は俺の弓道好
きは母親ゆずりだ。弓道部の部長と仲が良
くてもおかしくはない。

「それで?」

「それで頼まれたんだよね」

「何を?」

「君のことを」

「はっ?何で」





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