空唄 ~君に贈る愛のうた~
「はじめの手紙より後のは、私たち読んでないの。それも約束だったから」
「そーなんだ……」
今度じっくり読んでみよう。
はるかくんが私に送ってくれた、言葉たちを。
「それで思い出したんだけど」
「うん?」
手紙をまた封筒にいれながら、はなしの続きを促す。
「はるかくんのの本当の名前は、ようくんって言うのよ」
「えっ?」
びっくりして、手の動きが止まる。
「花音がずっとはるかくんって呼んでたし、漢字も遥って書くから何の違和感もなかったけど……
遥くんのお母さんと話す時、そう呼んでたの思い出して」
そこまではなしを聞いて、頭の中がごちゃごちゃし始めた。
待って待って。
落ち着け、自分。
はるかくんは本当はようくんで、私の幼い頃の仲のいい男の子。
私は彼との記憶を無くし、彼は私の知らない場所で生きていた。
だけど……だけど、自殺してしまって。
自殺って、死んだってことだよね?
もしかして、ようくんって……
遥?
あなたなの――?
「そーなんだ……」
今度じっくり読んでみよう。
はるかくんが私に送ってくれた、言葉たちを。
「それで思い出したんだけど」
「うん?」
手紙をまた封筒にいれながら、はなしの続きを促す。
「はるかくんのの本当の名前は、ようくんって言うのよ」
「えっ?」
びっくりして、手の動きが止まる。
「花音がずっとはるかくんって呼んでたし、漢字も遥って書くから何の違和感もなかったけど……
遥くんのお母さんと話す時、そう呼んでたの思い出して」
そこまではなしを聞いて、頭の中がごちゃごちゃし始めた。
待って待って。
落ち着け、自分。
はるかくんは本当はようくんで、私の幼い頃の仲のいい男の子。
私は彼との記憶を無くし、彼は私の知らない場所で生きていた。
だけど……だけど、自殺してしまって。
自殺って、死んだってことだよね?
もしかして、ようくんって……
遥?
あなたなの――?