初恋 ―約束。―
「な///」
<次は南森学園前 南森学園前――-。>
ピンポン♪
誰かがチャイムを押した。
「あ、着いたね」
「…ハイ…」
学校には間に合ったけどどうしようもなく重い気持ちでいっぱいだった。
「夏鈴!!おはよ~★遅かったね!!」
朝イチでみきが話しかけてくれた。
あたしは迷わず生徒会長の話をした。
「あーっ、あの人ね!丸谷 晋吾先輩!女癖悪いらしいよ?」
「げっ、やっぱり?ヤダなぁ…そんな人に目つけられた…」
なんて、と言おうとしたら、教室の外から
「夏鈴ちゃーん♪」
底抜けに明るいちょっと忌々しい声が聞こえた。