初恋 ―約束。―
「夏鈴ちゃん…?大丈夫?」
「えっ、あっ、うん!大丈夫!行こう?」
あたしたちはファンシーショップへと足を速めた。
「これなんかどうかな?」
「可愛いっ!でもこっちのピンクのもイイよ~!」
「ホントだぁッ!でも私にピンクなんて…大丈夫かなぁ」
「だいじょうぶだよ?そっちの方が可愛いよ?」
今あたしたちはスクバにつけるキーホルダーで迷ってます。
ハートモチーフなんだけど、ピンクだけじゃなくて、水色とか、黄緑とか、黄色とかいろんな色があって可愛いの!
「…夏鈴ちゃんはどういうのが好き?」
「うーん…こういうのとか?」
あたしは元気っ子そうなマリンボーダーの☆のケータイストラップを手に取った。
すると、愛はひょいとそのストラップをかごの中に入れた。
「えっ?愛っ、悪いよッ」
「ううん、夏鈴ちゃんは大事な友達だし、今日のお礼!私からのプレゼント☆」
「…1327円になります」
からんからん。「ありがとうございましたぁ!!」