初恋 ―約束。―
昼休み。
「…夏鈴ちゃん」
瑛也君がいきなり話しかけてきた。
「はっ、はぃっ!」
「葉月のこと…好きなんだよね?」
「えぇっ///ま…まぁ…うん…」
今!?今聞きますかっ!?
「…応援するって言ったけどさ」
「? うん」
「ごめん、やっぱりできない。僕には。みきちゃんにやってもらった方がいいよ?」
えっ?なんで?
「なんで…?」
「…気づいてないのか。意外と鈍感…でも可愛いからイイか。」
ぼそっとなにか瑛也君が言ったけどあたしには聞こえなかった。
「僕じゃ、うまく応援できないし。僕そういうの苦手なんだ」
「そっかぁ。ごめんね。」
「いや、こちらこそごめん」
瑛也君は哀しそうに笑った。
「…絶対、奪ってやる」
そう瑛也が呟いたのは、夏鈴には聞こえなかった。