初恋 ―約束。―
まだ少しだけ痛むおなかを押さえながらドアに向かった。
たてつけは悪かったけど意外とすんなりあいた。
…どういうこと?
あたしに何かするんなら手も足も縛っておくべきだし、
鍵を掛けておくものじゃないの?(あたしが言うのも変だけど)
そんなことを考えながら歩いていた。
古い木の床が歩くたびにギィギィ、ギシギシ。
さすがにちょっと気持ち悪い。
ケータイを開くと「7:50」という表示が。
そっか。はやくきたからまだそんな時間なのか。