初恋 ―約束。―
「えっ?て、瑛也君…!」
「ホントは気づいてたよ…。4月、初めて夏鈴ちゃんに会った時から。」
「…えっ」
「僕らが取り合った女の子は夏鈴ちゃんだってこと。」
「…まだ持ってる?」
「ペンダント…?」
「うん。そう。持ってる?」
「部屋で…大事に箱に入れて…っ」
「よかった」
瑛也君があたしから離れた。
かさり、とおちばが音を立てる。
そっか。今秋なんだ。
なんて変なことを考えながらぼーっとしていた。