初恋 ―約束。―
5歳ぐらいだったのに、
「あたしはどうしてひとりなの?」
って考えた瞬間涙があふれ出したんだ。
「ひっ…く…ぐすっ…」
川のそばで毎日泣いていた。
「どうしたの?どうして、ないてるの?」
「え…?」
「ぼくでよければいっしょにあそぼう?」
「えっ!う、うん!!!」
こうしてあたしたちは友達になった。
友達だった。
でも、〝あの子〟が
笑うたびに、
あたしの手を握るたびに、
あたしの胸はときめいていた。