初恋 ―約束。―
「おー夏鈴!おはよー」
「葉月!おはようーっ」
「夏鈴ちゃん、おはよう」
「瑛也君もおはようー♪」
「あれ?今日はみき、いないの?」
「みき…?う…ん…」
「お前らケンカでもしたのかぁ?」
「そういうわけじゃなくて…」
ポンと瑛也君があたしの頭をなでた。
「一人で抱え込んじゃ駄目だよ?」
「苦しくなったら俺らに言えよ?」
…あたしは小さくうなずいた。
それを見て二人は笑った。
結局その日みきは教室に来なかった。