初恋 ―約束。―

「もしもし?みき?みきって最低だね。あたしを利用してたんでしょ?あたしのおかげで葉月たちと喋れるようになってあたしは用なしになったんでしょ?」


「待って…!!なんのこと!?あたし…夏鈴を利用しようと思ったことなんてない!!」

「嘘つかないでよッ!愛から聞いたの!トイレであたしの悪口言ってたって!!」

「えっ?うそでしょ?あたし悪口なんて…「嘘なんていらない!!!」


あたしはみきの言葉を最後まで聞かず叫んだ。


「お願い。夏鈴…聞いて!!」

みきの悲痛な叫び。

でもあたしはそれさえもシカトした。


「いや。あたしを裏切った人の話なんて聞きたくない…っ」


ピッ。



ツーツーツー…


あたしの耳には通話が途切れたことを知らせる電子音が届いた。



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