初恋 ―約束。―
「はぁ…もうどうしたらいいの…?」
わかんない…
わかんないよ…
自然にまたケータイに手を伸ばしていた。
アドレス帳からあたしが選んだ名前は
「葉月」だった。
plllll…
ピッ
「夏鈴?どしたぁ?」
葉月の声を聞いた瞬間あたしは泣きだしてしまった。
「葉月ぃっ…あたしどうしたらいいのっ…?…っく…ひっ…く」
「うぉっ?!分かった、分かったから泣くな!!」
葉月の声はかなり焦っているようだった。
「今から夏鈴の家の近くの公園に行くからッ!おとなしく待ってろ!」
「ぅん…っひっく…」
ちょっと腫れぼったい目をタオルで冷やした。
公園に着くと葉月はもうベンチに座っていた。
「ごめんね…いきなり呼び出して…」
「な、なんだよっなんか気もちわりぃな」
「葉月…聞いてくれる…?」