初恋 ―約束。―
あたしは今までのすべてのことを話した。
葉月は「はぁ」とか「それで?」とか言いながら聞いてくれた。
「…だから、もう、どうすればいいかわからなくて…!!どうすればいいかなぁ?」
「俺にもわかんねww」
「えーっ!うそでしょ!?分かってくれてると思ったのにっ…」
誰に聞いても答えは出ないんだよ
自分で答えを出さなきゃ…
と頭の中で誰かがあたしにささやいた。
この声…〝あの子〟だ…。
ちょっと女の子みたいな可愛い声。
あたし、〝あの子〟にも何か、そう、お母さんたちのことだ。
お母さんたちのことを相談して…
こう言われたんだ…。
〝誰に聞いてもね、答えは出ないんだよ。自分で答えを出さないと…。
人はその答えを出すために生きてるんだよ〟
って。
あたしはその時、〝あの子〟がすごくかっこよく見えた。