初恋 ―約束。―
新しい高校と王子様
「…あれ、朝…?」
気がつくと周りは明るくなっていた。
「あたし、今日から高校生か…。」
あの子とお別れしたのが5歳だから11年たったのか…
時がたつのはすごく早いなぁと実感する。
あたしは初めて袖を通す真新しい制服に身を包み朝食を済ませると、
家を出た。
あたしが通う南森高校はあたしの家からバスで10分のところにある。
正直あんまり偏差値の高い学校じゃない。
ヤンキーだっていっぱいいるらしいし。
絡まれたり…しないよね?
たくさんの不安と少しの希望を抱えながら学校へ向かった。