初恋 ―約束。―

「そうなの…。ねぇ、あたし愛もみきも信じられないよ、正直。」

「…っ!!あ、あたしはっ、嘘なんてっ!!」

「うん。でも愛も言ってたの。嘘なんてつかないって。だからわかんない。」

「ねぇ、夏鈴。じゃぁ愛もここに呼んでよ。これではっきりするよ、絶対」

「…そうする?じゃぁ呼ぶね?」

plllll…

あたしは愛に電話をかけた。

すぐそこにいるから、すぐ行く、とのことだった。


「夏鈴ちゃーんッ」

たたたた…と走ってくる愛の笑顔は無邪気で。

今から始まるコトなんて感じさせなかった。



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