初恋 ―約束。―


「葉月ぃ…?」

あたしは涙声で名前を呼んだ。


「ごめん…名前…なんだっけ?」

「夏鈴」

「そう。夏鈴さん、今日は帰ってくれるかな…?」


「…うん」




ガラッ…


最後あたしのことを亜美って呼ばなかった。


もしかしたら…ちょっと記憶が戻った…?




少しだけ嬉しかった。







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