初恋 ―約束。―
葉月の過去―葉月side―
そう。あれは俺達が10歳の時だった。
すげぇ暑くてムシムシする夏の日だった。
『ねぇ亜美、祭り行こうよ』
『亜美って呼ばないの!いいわね、それ!行こっか!』
姉貴は俺より3歳年上でそのとき中1だった。
ちなみにそのときからもう瑛也はモテモテで、
クラスの女子に誘われたとかで先に家を出ていた。
『亜美!早く!』
『ちょっと待ちなさいって!あんたも甚平着るんでしょ?わたしは浴衣着るから時間かかるわよ!』
『そっかぁ!うん!着る!…おかあさーんッ』
俺は母親のところに行って甚平を着せてもらった。
『亜美ー!終わったぁ?』
『終わったよ~』
亜美はすごくきれいだった。