初恋 ―約束。―

「ぶはッ!クソぉ…てお前…悪役かよ…っ」


爆笑していて葉月はまともに喋れていない。



そんな葉月の笑顔につられてあたしも笑顔になった。




気がつくと空は茜色を通り越して群青色に染まっていた。



「うわぁッ!暗ッ!」

「…ごめん…俺のせいで…」



「…大丈夫♪お父さんに迎えに来てもらうから☆」


「…ホントごめんな?」


「だから…大丈夫だって!!」


あたしはにゃははと笑って見せた。



「家に着いたらメールくれるか?心配だから。」


「…そんなに言うなら///しょうがないなぁっ///」


しょうがない、なんて口では言ってるけどあたしは嬉しい。



だって、

葉月とメールする口実ができたし、

しかもあの葉月が「心配だから」って言ってくれたんだよ?



好きな人に///


そんなこと言われて嬉しくない人…いる?






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