初恋 ―約束。―


お父さんが迎えにきた。



「…夏鈴、最近病院に通いづめだが…どうかしたのか?」


エンジンをかけながらお父さんが言った。


「友達が怪我しちゃってて…もう明後日退院なんだけどね」


お父さんはあたしの顔を3秒ぐらいみつめると、サラリといった。


「その『友達』ってのは好きな奴だろう?」


「…なんで分かっ…じゃなくて!なんで?!」


「フフフフ、俺は夏鈴の親だからだよ!まぁ頑張ることだな♪」


お父さん…。




普通高校生ぐらいの女の子ってお父さんのこと嫌うけど、あたしは違う。


優しくて、なんでも分かってくれて。


ときには怒られることもあるけど…。



優しくて、カッコよくて。


自慢のお父さんなんだ♪




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