流れ星のカケラ【完】

「優貴ちゃん、先に入って見てきてもらえる?」

「ハイ。」

「優貴、私も行くよ。」

「ありがとう。」

私と美奈は手を繋いだまま

ガチャッと玄関のドアを開ける。

「ただいまぁ」

私がいつも『ただいま』って言えば

お母さん、『お帰り』って笑顔で言ってくれるのに

今は家がシーンとしている。

「お母さん?お父さん?どこにいるの??」


「なんか怖いね…。」

「お母さん達、かくれんぼしてるのかな…。」

「優貴ママとパパどこにいるのー??」

２人で玄関から手前の部屋を次々と探していく。

「リビングにもいないね…。」

「どこ言っちゃたのかな。」

「美奈、見つかってないの?」

美奈ママが私たちの後ろに来ていた。

「うん…。」

「ねぇ、あの部屋にいるんじゃない?」

そう美奈ママが指したのは目の前にあるお母さん達の寝室。

「行ってみよう?」

「うん。」

そう言って私は寝室のドアを開ける。