流れ星のカケラ【完】

ハッと息を呑む。


だって、

お母さんとお父さんが赤く染まって倒れていただから…。

「お母さん!!お父さん!!」

私は駆け寄ってお母さん達を見る。

呼んでもビクともしない。

「千鶴!?優華???」

美奈ママも駆け寄ってくる。

美奈も近寄ろうとしたけど、

「美奈は来ないで!!」という美奈ママの言葉で来なかった。

「優華!?ねぇどうしたの?」

自然と涙が溢れてきてしまう。

「救急車呼ばなきゃ…」

美奈ママは急いで電話する。

「お…母さん?お父さん?なんでそんなに赤くなってるの?なんで返事してくれないの?」

触ろうとするけど触れない。

触った瞬間、お母さん達が死んでしまったということを実感してしまいそうだから。

しばらくしたら救急車とパトカーのサイレンの音が聞えてきた。

美奈ママが玄関に走っていったと思ったら医者と警察官や刑事さんがゾロゾロと寝室に入ってくる。

『第一目撃者は誰ですか?』刑事さんが美奈ママに質問している。

美奈ママは私の肩に手を置いて

「この子です…」と答える。

『君、名前なんていうの?』刑事さんが私に尋ねる。


…声を出そうとするけれど出ない。

あまりのショックで出せなくなってしまったのかな…。

美奈ママは私の異変に気づいたのか、

私の頭を優しく撫でくれた。

「ゆっくり、一音一音丁寧に言ってみて?」

「…」

一音ずつ言おうとしても出ない。

かすれる音すら聞えない。










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