流れ星のカケラ【完】
「飲み物取りに行こっ♪」
私は、席を立ち上がってドリンクバーのある方へ向かう。
「釘宮っ!遅くなってごめん。」
飲み物を入れているとき、私が待っていた人が隣に来る。
レジの少し右にズレた向かい側にドリンクバーがあって、
ドリンクバーの隣は仕切りを挟んで入り口がある。
「神田くん!全然待ってないから大丈夫♪それより、急にごめんね。」
「いいよ。美奈の大切な友だちだし…。それに、なんかあるんだろ?」
「うん、まぁ…。」
「じゃあ座ってから話そうぜ?」
「そうだね。」
私は、神田くんの前を歩いて席に向かう。
歩くたびに、グラスの中の氷がカランカランと音を鳴らす。
「あっ待って!話す前に注文しちゃおうぜ?」
私たちは、メニューを開いて注文を決める。
「神田くん、決まった?」
「決まったよ。」
私が、スイッチを押そうとしたら、
神田くんがスイッチを押した。
「俺、こういうの押すの好きなんだよなぁ。」
神田くんは笑顔で言う。
聖とは正反対で、
目が笑っていて、とても無邪気だと思った。
美奈が好きになるのも当たり前だなって思った。