流れ星のカケラ【完】

『聖は…』

その神田くんの言葉の続きを聞くのは、

12月24日の夜中。

聖から聞いたんだ。

その時、神田くんが言った言葉のおかげで聖のことを受け止めることができたのかもしれない。

「聖ってさ、学校でもいっつも女子をシカトしてんじゃん?だからさ、釘宮はすごいんだよ。」

何がすごいのか、ちゃんと分かる。

「あんまし言えないけど、聖は優貴を大切な存在だと思ってるから。釘宮優貴として、ちゃんと見てるから。」

大切な存在って仲間とかそういう感じなのかな。

それでもいい。

なんとも思ってないよりは気持ちが楽だもん。

でも、''釘宮優貴として見てる''ってどういう意味?

「それってどういう「きっといつか聖が教えてくれるから。だからその時はしっかりと受け止めてやってくれ。」

私の言葉を遮って神田くんが話す。

『お待たせいたしました。』

店員さんが料理を運んできた。

目の前にサラダ、ハンバーグ、ライスと置かれている。

私は、フォークとナイフを持ってハンバーグを切る。

ハンバーグを切り終わった時、

「聖に…もう幸せになってもらいたいんだ。」

神田くんが小声で呟いた声を私は、

料理を食べ始めていて聞いていなかった。






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