流れ星のカケラ【完】

自転車を留めて、校舎へと向かう。

「神田くんとは夏休みデートした?」

「ううん。忙しかったから…。どうしよう。悟が浮気してたら…。」

頭を抱え込む美奈。

「大丈夫だって!神田くんは美奈が大好きなんだから!」

「そうだっ!浮気なんてしてたまるもんか!」

「悟っ!」

後ろを振り返ると、神田くんと…

聖がいた。

「本当にごめんね。」

そう言いながら美奈は神田くんに抱きついて朝からイチャイチャモード。

私と聖はその2人をただ見つめるだけ。

こういう時、どうやって話しかければいいのかな…。

「おいっ!」

急に神田くんが言った。

すると聖は、なぜか神田くんの声で私の傍にくる。
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