流れ星のカケラ【完】
もうすごい歓声!
さっきまでの声とは限りなく違う声のボリューム。
「悟ー!頑張ってー!!!」
美奈の声が1番聞えた。
きっと、他の誰よりも声を出して応援したいっていう気持ちですんごい声を出しているんだと思う。
てか、やっぱし悟は早い!
琴よりも早いよ。
あっという間に美奈が立っている反対側にいた。
美奈がリードをしながら、バトンを受け取る。
急に緊張してきた。
バトンを落としたらどうしようとか、コケたらどうしようかって…。
美奈がものすごいスピードで走っている。
勝ちたい!この種目、絶対に勝ちたい!
ふと、聖の方を見たら、思いっきり笑ってくれた。
「聖に、バトンを繋げなきゃ。勝つためには、ちゃんとやらなきゃ!」
聖の笑顔のおかげなのかな?緊張していた身体が少し解れた。
それと同時に、美奈がバトンを持ってきた。
「優貴っ!!」
「うんっ!」
私は美奈からバトンをもらう。
絶対に勝つんだもん!